アパート経営のキャッシュフローとは?毎月の手残りを見える化しよう

はじめに|「利回りが良い=儲かる」ではない現実

アパート経営を始めたばかりの大家さんがよく陥るのが、「利回りが良い=儲かっている」と勘違いすること。

でも、実際に手元にお金が残らなければ意味がありませんよね?

その答えを教えてくれるのが「キャッシュフロー」という考え方です。

本記事では、アパート経営におけるキャッシュフローの意味・計算方法・見える化のポイントを初心者向けに分かりやすく解説します。


1. キャッシュフローとは?なぜ大家にとって重要なのか

キャッシュフロー(Cash Flow)とは、実際に動く現金の流れのこと。
アパート経営においては「家賃収入から、ローン返済・経費・税金などを引いた、毎月の手残り」を指します。

いくら家賃収入が高くても、支出が多ければ赤字経営になる可能性も
利回りと違って、キャッシュフローは“生きたお金”の動きを見せてくれる指標です。


2. キャッシュフローの基本構造|差し引きの流れを把握しよう

▶ 毎月のキャッシュフロー=

家賃収入
− ローン返済
− 管理費
− 修繕費
− 保険・税金(月割)
= 手残り

✅ 具体例(月収支)

項目 金額(月額)
家賃収入 40万円(4室×10万円)
ローン返済 ▲20万円
管理費 ▲1.6万円(4%想定)
修繕積立 ▲1万円
税・保険(月割) ▲2万円
手残りキャッシュフロー 15.4万円

3. キャッシュフローが悪化する要因

❌ 空室が発生する

→ 家賃収入が減り、一気に手残りが減少

❌ 修繕が集中する

→ 一時的な支出が増え、マイナスになる月も

❌ 借入比率が高い

→ 毎月の返済額が重く、余裕がなくなる


4. キャッシュフローを見える化する方法

✅ 月次キャッシュフロー表を作る

ExcelやGoogleスプレッドシートで、以下のような表を作ると便利です。

家賃収入 ローン返済 管理費 修繕費 その他支出 手残り
1月 400,000 -200,000 -16,000 -10,000 -20,000 154,000

手元に残る現金がリアルに見える化され、収支管理が圧倒的に楽になります。


✅ キャッシュフロー管理ツールを使うのもあり

  • 不動産投資専用の収支管理アプリ

  • 会計ソフト(freee、マネーフォワードなど)

スマホで収支を記録しておけば、いつでも“今月の手残り”を確認できるようになります。


5. キャッシュフローを改善するための3つのポイント

ポイント①:金利・返済条件を見直す

→ 借換えや期間延長で返済額を軽減できる場合も

ポイント②:空室対策で家賃収入を最大化

→ 募集強化・設備改善・AD設定で満室経営へ

ポイント③:管理コスト・修繕費を最適化

→ 管理委託料の見直し、長期修繕計画の策定


まとめ|キャッシュフローこそ、アパート経営の“真の指標”

アパート経営では、表面的な利回りや家賃収入よりも、「手元にいくら残るか」=キャッシュフローが本当の経営成績です。

しっかり見える化して管理すれば、
✅ 黒字・赤字の境目が明確になる
✅ 資金繰りの不安が減る
✅ 次の投資判断にも活かせる

という、強い武器になります。

ぜひ今日から、「手残り」に向き合う経営スタイルを始めましょう。

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