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はじめに:買うときより“売るとき”が大事
不動産投資では「購入」が注目されがちですが、実は**最も重要なのは“出口戦略”**です。
どれだけ良い物件を買っても、売却できなければ資産は固定されたまま。
理想は「キャッシュフロー+キャピタルゲイン(売却益)」の両取りです。
この記事では、区分マンションの出口戦略として
- 売却のタイミング
- 査定のポイント
- 売却方法の選択肢
などを初心者にもわかりやすく解説します。
出口戦略とは?なぜ重要?
出口戦略とは、不動産をどうやって手放すか(売却 or 活用)を事前に決めておくこと。
これにより、運用中の判断や、売り時を見誤らずに済みます。
区分マンションの売却タイミング
タイミング | 売却しやすさ | コメント |
---|---|---|
賃貸中(オーナーチェンジ) | △ | 利回り重視の投資家向け。売却価格は安め。 |
空室時 | ◎ | 実需層(住居目的)にも売れるため、価格が上がりやすい。 |
賃貸契約満了直前 | ○ | 退去前提で交渉可能。条件次第で売却しやすい。 |
査定価格はどう決まる?
査定価格は「取引事例比較法」と「収益還元法」を使って算出されることが多いです。
査定法 | 内容 | 区分マンションへの適用 |
---|---|---|
取引事例比較法 | 周辺の過去の売買価格と比較 | 実需向け・居住用で多い |
収益還元法 | 家賃収入をもとに価格を計算 | 投資家向けオーナーチェンジ物件で多い |
売却方法の選択肢
方法 | 特徴 |
---|---|
一般仲介 | 複数社に依頼して広く買主を探せる。高値で売れる可能性がある |
専任媒介 | 1社のみだが、売却活動に集中してもらえる |
不動産買取 | 即現金化できる。価格は安め(7〜9割) |
買取再販業者 | リフォームして再販するプロ向け。スピード重視なら有効 |
売却時にかかる税金
税種別 | 内容 |
---|---|
譲渡所得税 | 売却益に対して課税される。保有期間5年で税率が変わる |
住民税 | 譲渡益に応じて課税される |
印紙税 | 売買契約書に必要 |
仲介手数料 | 売却価格の3%+6万円+消費税が目安 |
売却益の計算式(譲渡所得)
譲渡所得 = 売却価格 −(購入価格+取得費+譲渡費用)
→ 取得費やリフォーム費用を計上すれば、課税対象を抑えられます。
出口戦略の立て方
- 購入前に“売る相手”を考える(投資家?実需層?)
- 価格の推移やエリアの将来性を調査する
- 出口が狭くならない物件を選ぶ(狭すぎる、築古すぎるなどはNG)
よくある失敗
- 賃貸中のまま売ろうとして高く売れない
- 築古になってから売却を考え、価格が大幅下落
- 査定額だけを信じて売却戦略を練らない
まとめ:出口から逆算するのがプロの投資家
区分マンション投資は「買って終わり」ではありません。
売却も“戦略”の一部として組み込み、購入時点から出口を想定することが成功の近道です。
次の記事では、地域別の区分マンション事情(大阪・名古屋・横浜など)を解説します!
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