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はじめに|「融資が通らない…」は事前準備でほぼ防げる
アパート経営を始める際、最大のハードルが融資審査です。
「どんな条件なら融資が通るの?」「自己資金はいくら必要?」「金利の目安は?」という疑問に、この記事では融資の基本から通過のコツまでわかりやすく解説します。
1. アパートローンの基本|住宅ローンとはどう違う?
比較項目 | アパートローン | 住宅ローン |
---|---|---|
用途 | 収益物件購入 | 自宅購入 |
審査基準 | 返済能力+物件の収益性 | 返済能力重視 |
金利 | 1.5〜3.5%(変動・固定) | 0.5〜1.5% |
借入期間 | 15〜35年(築年数により変動) | 最大35年 |
担保 | 購入物件+保証人(個人 or 法人) | 購入物件(基本) |
✅ アパートローンは、「人」よりも「物件力」や「収支バランス」が重視されます。
2. 融資審査で見られる5つのポイント
審査項目 | 対応ポイント |
---|---|
年収・勤続年数 | 年収500万円以上/勤続3年以上が目安(属性評価) |
自己資金 | 物件価格の10〜20%あると安心(フルローンは厳しめ) |
借入比率 | 年収に対してローン残高が多すぎるとNG |
物件評価 | 収益還元法・積算法などで評価(担保価値が重要) |
返済比率(DCR) | 家賃収入/返済額が1.2以上が目安(キャッシュが残るか) |
3. 金融機関の種類と特徴を知っておこう
金融機関 | 特徴 | 金利相場 |
---|---|---|
地方銀行・信用金庫 | 地域密着/柔軟な対応 | 1.8〜3.0%前後 |
メガバンク | 高属性向け/法人取引中心 | 1.2〜2.0%前後 |
ノンバンク(SBJ、オリックスなど) | 金利高めだがフルローン可 | 2.5〜4.5%前後 |
政策金融公庫 | 新規投資家向け/築古物件OK | 1.3〜2.5%(固定) |
スルガ銀行など(現在は制限多め) | 利回り重視型に多く使われていた | 状況により変動 |
✅ 最初は「信用金庫」や「日本政策金融公庫」からのスタートが現実的です。
4. 金利の仕組みと選び方
種類 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
変動金利 | 市場金利に連動/低いが将来上がるリスクあり | 初期CF重視/短期返済狙い |
固定金利 | 安定した返済/金利は高め | 長期保有/将来計画を立てたい人 |
固定+変動ミックス | 2段階で借入を分ける/柔軟な設計 | リスク分散をしたい人向け |
5. 融資を通すためのコツと事前準備
✅ ① 事業計画書・収支シミュレーションを用意
-
表面利回り・実質利回り・返済比率・修繕費・節税策まで
→ 「キャッシュが残る仕組み」を数字で示す
✅ ② 自己資金は「頭金+諸費用+運転資金」まで含めて準備
-
物件価格の10〜20%が現実的ライン
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修繕・広告費・税金なども見越しておくこと
✅ ③ 過去のクレジット履歴・借入状況を整理
-
延滞・多重ローンは審査にマイナス
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カードローン・リボ払いなどの解約も検討を
まとめ|融資の成否でアパート経営は8割決まる
アパート経営の成否は、
✅ 融資の通りやすさ
✅ 借入条件(金利・期間)
✅ 自己資金と事業計画の精度
によって大きく左右されます。
「借りられるか?」ではなく、
「借りて成功するか?」を判断できる準備をしておきましょう。
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