目次
はじめに|「エアコン壊れたけど…どっちの負担?」と悩んでいませんか?
アパート経営でよくあるのが、
✅ エアコンが故障した
✅ エレベーターの保守・更新が高すぎる
など、設備の交換・修繕に関する「費用負担の線引き」があいまいなケースです。
この記事では、エアコンとエレベーターの設置義務、交換のタイミング、オーナー(大家)の費用負担の原則、費用の目安までを解説します。
1. エアコンの設置義務はあるの?
状況 | 設置義務 |
---|---|
初期設備として設置していた | オーナー(大家)の管理責任あり |
入居者が自分で設置した場合 | 入居者の所有物/オーナーに義務なし |
✅ 「設備」として契約書に記載されていれば、修理・交換は原則オーナー負担になります。
▶ 築古物件で「エアコンなし」はNG?
-
義務ではないが、入居付けに大きく影響
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都市部や若年層向け物件では“エアコン設置済”が標準
2. エアコンの交換・修繕の目安と費用相場
内容 | タイミング | 費用目安 |
---|---|---|
エアコン交換 | 10〜15年程度が耐用年数 | 6〜12万円/台(工事費込み) |
ガス漏れ・冷えない等の修理 | 随時/保証期間外なら交換が現実的 | 数千円〜5万円程度(状況次第) |
✅ 故障時に無理に修理するより、「入居者満足+トラブル防止」の観点で早期交換も有効です。
3. エレベーターは誰が設置・保守する?
内容 | 解説 |
---|---|
設置義務 | 6階建て以上 → 建築基準法でエレベーター設置が義務化(5階以下は任意) |
管理義務 | 法定点検(年1〜2回)・保守管理・定期整備が必要 |
所有者責任 | 故障・事故時はオーナーが管理責任を問われるケースもあり |
4. エレベーターの維持費・交換費用の目安
内容 | 費用相場 |
---|---|
月額保守契約 | 1万〜3万円(メーカー直 or 独立系で差) |
定期点検・法定報告 | 年3〜10万円程度 |
リニューアル(全交換) | 500万〜1,000万円以上(築25〜30年目が目安) |
✅ エレベーター付き物件は、運営コストも高く、長期保有には修繕計画が必須です。
5. 修繕・交換の費用は経費になる?
項目 | 会計処理 | 節税ポイント |
---|---|---|
エアコン修理 | 原則「修繕費」として全額その年の経費 | ◎ |
エアコン交換 | 原則「資本的支出」→ 減価償却(耐用年数6年) | △ |
エレベーター保守・点検 | 維持管理費として「経費計上OK」 | ◎ |
エレベーター更新(全交換) | 原則「資本的支出」→ 減価償却 | △(大きい出費に注意) |
✅ 節税設計のためには、「修繕費と資本的支出の区分」を税理士と相談しておくと安心です。
6. 入居者とのトラブルを避けるための対応策
施策 | 解説 |
---|---|
設備範囲を契約書に明記 | エアコンが“貸与設備”か“サービス品”かを明確にする |
故障時の連絡手段と対応期限を決めておく | 管理会社・入居者間での混乱を防ぐ |
保証期間を把握・記録する | 購入時の保証書をスキャン or 保存しておく |
まとめ|エアコン・エレベーターは“収益設備”。コスト設計が経営を左右する
アパート経営では、
✅ エアコンやエレベーターは入居率に直結する「投資」と考える
✅ 修繕・交換の費用を見越して資金管理しておく
✅ 契約書・設備仕様を整備してトラブルを防ぐ
ことで、収益を守り、長期安定運営につながります。
「壊れてから考える」ではなく、**「壊れる前に備える」**のが賢い大家の姿勢です。
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