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はじめに|「節税のために青色申告しようと思ってるけど…不安」
アパート経営を始めると、避けて通れないのが確定申告。
中でも“青色申告”は、
✅ 最大65万円の控除
✅ 赤字の繰り越し
✅ 家族への給与の経費化
など、大家にとって大きな節税効果がある制度です。
この記事では、アパート経営における青色申告の概要・申請条件・帳簿の書き方・節税の仕組みまでを初心者にもわかりやすく解説します。
1. 青色申告とは?白色申告との違いを整理
比較項目 | 青色申告 | 白色申告 |
---|---|---|
控除額 | 最大65万円 or 10万円 | なし |
帳簿の必要性 | 必要(複式簿記 or 単式簿記) | 簡易帳簿でOK |
節税効果 | 高い | ほぼなし |
赤字の繰越 | 最大3年可 | 不可 |
専従者給与の全額経費化 | 可(条件あり) | 限度あり(配偶者:86万円など) |
✅ 本気でアパート経営をやるなら、青色申告は“節税の基本”として押さえておくべき制度です。
2. 青色申告の条件と手続き
内容 | 詳細 |
---|---|
提出先 | 税務署 |
提出期限 | 開業後2ヶ月以内 or その年の3月15日まで |
提出書類 | 青色申告承認申請書(国税庁HP・税務署窓口) |
✅ 対象となるのは?
-
不動産収入がある個人(賃貸物件を持っている)
-
事業的規模でなくてもOK(1棟・区分1室でも可)
3. 控除額の違いと選び方
控除額 | 条件 | 対応帳簿 |
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65万円控除 | 複式簿記+電子申告(e-Tax) | 仕訳帳・総勘定元帳・貸借対照表など |
10万円控除 | 単式簿記・紙申告でもOK | 簡易帳簿(現金出納帳など) |
✅ 会計ソフト(freee/マネーフォワードなど)を使えば、複式簿記でもラクに対応可能です。
4. 帳簿の書き方と記帳の実務
✅ 基本的な帳簿
帳簿名 | 内容 |
---|---|
現金出納帳 | 現金の出入りを日付順に記録 |
預金出納帳 | 銀行口座の入出金を管理 |
仕訳帳 | 日々の取引を“借方・貸方”で記録(複式簿記用) |
総勘定元帳 | 勘定項目ごとにまとめた台帳(会計ソフトで自動生成可) |
✅ 記帳例(複式簿記)
日付 | 借方 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
---|---|---|---|---|
4/1 | 普通預金 | 家賃収入 | 80,000円 | 101号室(4月分) |
4/5 | 修繕費 | 普通預金 | 25,000円 | 給湯器交換 |
5. 青色申告の節税メリットを最大限活かすには?
✅ 減価償却を毎年しっかり計上する
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建物価格×耐用年数で按分
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築古物件なら短期で大きな節税が可能
✅ 専従者給与を活用する
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配偶者や家族に支払い→経費計上OK
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実働+給与支払いの実態が必要/就業規則・労働契約書の保管も◎
✅ 赤字を繰り越して、翌年の黒字と相殺する
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築古で初年度赤字→翌年以降の利益と相殺で節税効果
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青色申告なら3年間繰越可能
まとめ|青色申告は“やらないと損”。節税と経営の土台になる制度
アパート経営では、
✅ 青色申告を取り入れるだけで年間数万円〜数十万円の節税が可能
✅ 帳簿はソフトでラクに管理でき、経営数値も把握しやすくなる
✅ 長期保有・複数物件になるほど、青色申告の価値は高まります。
「確定申告のために」ではなく、「収益を最大化するために」
今すぐ青色申告の準備をスタートしましょう。
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