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はじめに|「築年数が古いとダメ?それとも狙い目?」
アパート経営において、築年数は“利回り・空室率・修繕費・融資条件”に大きな影響を与える要素です。
初心者は「築浅の方が安心」と思いがちですが、築古物件には節税や高利回りといった魅力も。
この記事では、築年数ごとの特徴や注意点、収益性への影響、選び方のポイントを初心者向けに解説します。
1. 築年数別|アパート経営の特徴と傾向
築年数 | 特徴 | 利回り傾向 |
---|---|---|
新築(築0〜3年) | 入居付けしやすい/修繕不要/利回り低め | 5〜7% |
築浅(築4〜10年) | 競争力高く、設備も十分 | 6〜8% |
築中(築11〜20年) | 修繕発生が増える/利回り改善期 | 8〜10% |
築古(築21年以上) | 高利回り/節税効果大/融資に制限あり | 10〜15%以上も可 |
🟢 築年数が進むほど「利回りが上がる」一方で、「管理・修繕・空室リスク」も上昇します。
2. 築古アパートのメリットと注意点
✅ メリット
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価格が安く、表面利回りが高い
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減価償却で大きな節税効果が見込める
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購入後の収支改善(修繕・リフォーム)で価値アップが狙える
❗ 注意点
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給湯器・配管・屋根などの大規模修繕リスクが高い
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見た目の古さで入居付けに苦戦する可能性
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融資が出にくい(特に築25年超の木造は借入期間が短くなる)
3. 築浅・築中アパートの安定感と戦略
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修繕リスクが低く、予測しやすい運営が可能
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家賃も高めを維持しやすく、入居者ニーズにマッチ
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「長期保有」や「法人化・節税との組み合わせ」にも向いている
🟡 ただし、新築プレミアムが切れる築5〜10年は家賃下落に注意
4. 築年数が収益に与えるリアルな影響とは?
▶ 修繕費の発生時期
設備 | 交換目安 | 備考 |
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給湯器 | 10〜15年 | 約10万〜15万円 |
エアコン | 10年 | 築古だと一斉交換のリスクあり |
外壁塗装 | 15〜20年 | 100万円以上の費用がかかることも |
▶ 空室率と築年数の相関
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築20年超でもフルリフォームや設備改善で空室率5%未満の事例も多数
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入居者が重視するのは「築年数」より「清潔感・設備・Wi-Fi完備」など
▶ 融資期間と築年数の関係
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木造:法定耐用年数22年
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築20年の木造アパート → 残存耐用年数が2年しかない → 融資年数が極端に短くなる
5. 築年数別|投資判断の基準と戦略
築年数 | 投資判断のポイント |
---|---|
新築〜築10年 | 管理がラク・家賃安定 → 安定志向/長期保有向き |
築11〜20年 | コストと収益バランス良好 → 中級者向けの拡大戦略 |
築21年以上 | 高利回り+節税目的 → 築古再生/DIY・リフォーム得意な方向け |
まとめ|築年数は“リスク”ではなく“戦略”
アパート経営における築年数は、
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家賃水準
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修繕費
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入居率
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融資条件
など、さまざまな面に影響を与える重要な指標です。
✅ 築浅=安定・低リスク・融資が出やすい
✅ 築古=高利回り・節税・工夫次第で高収益
「築年数=ダメ物件」ではありません。
自分の戦略とスキルに合った築年数帯を選ぶことが、成功への第一歩です。
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