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はじめに|「自己資金って実際いくらあればいいの?」
アパート経営を始めようとすると、最初に気になるのが「自己資金はいくら必要か?」という疑問です。
ネットでは「フルローンで始められる!」という情報もありますが、実際には自己資金を入れた方が審査も経営も有利になるケースが多く存在します。
この記事では、アパート経営における自己資金の目安、フルローンとの違い、準備方法や戦略的な考え方を分かりやすく解説します。
1. 自己資金とは?どこまで含めるのか?
自己資金とは、物件を購入する際に「自分で現金で用意するお金」のこと。
含まれる費用 | 内容 |
---|---|
頭金 | 物件本体価格の10〜30%程度 |
諸費用 | 仲介手数料・登記・保険・ローン事務手数料など |
修繕・リフォーム費 | 購入直後の改修や原状回復など |
広告費(AD) | 空室があれば入居募集に必要な費用 |
予備資金 | 空室・税金・突発トラブルに備える |
2. 自己資金の目安は?物件価格別シミュレーション
物件価格 | 頭金20% | 諸費用(6%) | 合計(目安) |
---|---|---|---|
2,000万円 | 400万円 | 120万円 | 約520万円 |
3,000万円 | 600万円 | 180万円 | 約780万円 |
5,000万円 | 1,000万円 | 300万円 | 約1,300万円 |
🟢 実際には「+予備資金」も考慮すると、物件価格の25〜30%を目安にすると安心です。
3. フルローンとの違いを整理しよう
項目 | 自己資金あり | フルローン |
---|---|---|
金利 | 低くなりやすい | 高くなりやすい(1〜2%差も) |
毎月返済額 | 少なめ | 多めでキャッシュフロー圧迫 |
総返済額 | 抑えられる | 増える(利息負担が大きい) |
売却時の残債 | 少ない | 多くなり、出口が狭くなる |
融資審査 | 通りやすい | ハードルが高くなる傾向 |
4. 自己資金を準備する3つのステップ
✅ ステップ①:目標金額を設定する
→ 例)2,500万円の物件なら、600万円前後が現実的なライン
✅ ステップ②:支出管理と積立をルーティン化
→ 毎月5万円の積立で、3年で180万円/5年で300万円が貯まる
✅ ステップ③:副業・収入アップで貯金スピードを加速
→ 年収アップは融資審査でもプラス評価になるため一石二鳥
5. 自己資金が少ない人が取るべき戦略
状況 | 対策・スタート方法 |
---|---|
自己資金100万円未満 | 区分マンション投資、築古戸建からスタート |
諸費用+予備資金のみ | フルローン or オーバーローンを相談(ノンバンク含む) |
自己資金ゼロ | 不動産共同出資やパートナー投資も視野に(リスク管理必須) |
🟡 「今すぐ始める」よりも「万全にしてから動く」ほうが、結果的に成功率は高くなります。
まとめ|自己資金は「審査の通りやすさ」と「経営の安定性」に直結する
アパート経営で自己資金は「出せば損」「ゼロの方が得」という話ではありません。
-
融資審査で評価が上がり
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金利が下がり
-
毎月の返済が楽になり
-
経営のリスク耐性が上がる
という**“見えない効果”が自己資金には詰まっています。**
「最低いくら必要か」ではなく、「いくら出せるように準備しておくか」を考えて、堅実なスタートを切りましょう。
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