目次
はじめに|「物件価格以外にどれくらいかかるの?」という疑問に答えます
アパートを買うには物件価格だけあればOK──そう思っていませんか?
実際には、購入時の諸費用+運営のための準備費用が必ずかかり、想定外の出費に驚く初心者が少なくありません。
この記事では、アパート経営の初期費用として「何に・いくら必要なのか」をリアルな金額感で解説し、資金計画に役立つ情報をお届けします。
1. アパート購入時にかかる主な初期費用一覧
項目 | 内容 | 目安(物件価格に対する%) |
---|---|---|
仲介手数料 | 不動産会社への報酬 | 約3%+6万円(+税) |
登記費用 | 所有権移転・抵当権設定 | 約0.5〜1% |
印紙税 | 売買契約書の課税文書 | 数千円〜数万円 |
火災保険料 | 2年〜10年契約 | 5万〜30万円前後 |
ローン手数料 | 銀行へ支払う事務手数料など | 約1〜3%(借入額に応じて) |
融資保証料 | 信用保証会社へ支払い | 約0.2〜2%(一括 or 毎月) |
✅ 初期費用の総額目安
物件価格の5〜8%程度が一般的
例)3,000万円の物件 → 150万〜240万円
2. アパート購入後すぐにかかる運営準備費用
費目 | 内容 | 目安金額 |
---|---|---|
リフォーム・修繕費 | 原状回復、設備交換、外壁・屋根補修など | 30万〜100万円以上(築古は要注意) |
広告費(AD) | 入居付けのための仲介手数料 | 家賃1ヶ月〜2ヶ月分/空室数分 |
管理会社への初期費用 | 管理委託契約時の事務手数料など | 0〜10万円程度 |
予備資金 | 空室損失・突発修繕などの備え | 50万〜100万円以上が理想 |
3. 購入+運営のトータル初期費用シミュレーション
▶ ケース:物件価格3,000万円/築20年アパート(6室)
費目 | 金額 |
---|---|
頭金(10%) | 300万円 |
購入諸費用(6%) | 180万円 |
修繕・リフォーム | 80万円 |
広告費(AD2ヶ月 × 2室) | 20万円 |
管理委託事務手数料 | 5万円 |
予備資金 | 100万円 |
合計 | 685万円 |
🟢 自己資金ゼロで購入できたとしても、100〜200万円は最低限の準備が必要と考えましょう。
4. 初期費用を抑えるための3つの工夫
✅ 工夫①:物件価格交渉をしっかり行う
→ 売主に「諸費用込み」で調整してもらえる場合あり
✅ 工夫②:リフォームは“最小限で入居付けできる内容”に限定
→ 水回り・照明・クロスのみでも十分改善できることも
✅ 工夫③:火災保険・ローン手数料は比較して選ぶ
→ 金融機関や代理店ごとにコスト差あり
5. 初期費用で失敗しないための注意点
❌ 想定以上の修繕費がかかり、運転資金が枯渇
→ 内見時に「修繕履歴」「雨漏り・給湯器・外壁状態」を必ず確認
❌ 仲介手数料や登記費用を見落としていた
→ 物件価格以外に“プラス200万円前後”が発生することを想定しておく
❌ フルローンでも諸費用が自己負担になる
→ 諸費用込みのオーバーローンが通らなければ、現金で用意する必要あり
まとめ|初期費用は「投資のスタートライン」を決める指標
アパート経営の初期費用は、物件選びだけでなく、
✅ リフォームの内容
✅ 融資条件
✅ 管理・広告の設計
──すべてに関わる“重要なファクター”です。
だからこそ、
-
購入費用だけでなく運営準備費用まで含めて
-
少し余裕のある自己資金設計を行い
-
最低限でも「物件価格の10〜15%」を目安に備える
これが安定経営のスタートラインになります。
コメント