中古アパートの初期費用はいくら?新築と比較した資金計画

はじめに|「中古の方が安いけど、実は費用がかかるって本当?」

アパート経営を始める際に、「新築より中古の方が安いから始めやすい」と考える人は多いです。
たしかに物件価格は安くても、中古には修繕費や初期対応費など、見落としがちなコストが含まれていることも…。

この記事では、中古アパートを購入する際に必要な初期費用の内訳と、同規模の新築アパートと比較した資金計画の考え方を初心者にも分かりやすく解説します。


1. 中古アパート購入時の主な初期費用の内訳


項目 内容 費用目安(3,000万円物件の場合)
仲介手数料 3%+6万円(+消費税) 約105万円
登記費用 所有権移転・抵当権設定 約30万円〜50万円
火災保険料 保険期間により変動 約10万〜30万円
諸税(印紙・不動産取得税) 売買契約書や取得時に発生 約10万〜50万円
修繕・原状回復 入居付け・設備更新など 約30万〜150万円
広告費(AD) 入居者募集のため 家賃1〜2か月分/空室分

✅ 合計想定費用:物件価格の約8〜12%+予備資金

例:3,000万円の中古アパート → 初期費用240万〜360万円程度


2. 中古アパートならではの“見落としがちな”初期コスト


❗ 修繕費のばらつきが大きい

  • 給湯器、浴室、屋根、外壁、防水など

  • 購入後すぐに50万〜200万円規模の修繕が必要になる場合も


❗ 広告費(AD)の発生頻度が高い

  • 空室率が高い中古物件ほど、客付けに2ヶ月分のADが必要なことも


❗ 原状回復・清掃費などの軽微な工事が積み重なる

  • 網戸・クロス・照明・表札など、小さな修繕でも合計で10万円以上になることも


3. 新築アパートとの初期費用比較


項目 中古アパート 新築アパート
物件価格 安い(築年により変動) 高い(RC・ハウスメーカー)
修繕費 高め(要修繕あり) 少なめ(ほぼ不要)
AD・空室対応 多め(入居率が不安定) 少なめ(新築効果あり)
登記費用 安い 建物分の追加費用がある
保険料 築年数で変動(やや高め) 安め(耐火・設備新しい)

🟢 新築は「高くても手間が少ない」、中古は「安くても手間と修繕あり」と整理できます。


4. 中古アパートを購入するときの予算設計のポイント


✅ ポイント①:「リフォーム・空室対応費」を物件価格の5%以上で見積もる

→ 築20年超の物件では、最低でも50万円〜100万円を想定


✅ ポイント②:「満室で売られていても、すぐ退去が出る前提」で計画

AD・クリーニング費・設備交換の予算を必ず組み込む


✅ ポイント③:「利回りの高さ」だけで飛びつかない

→ 利回り10%でも、修繕や空室で実質利回りは6〜7%になることも


まとめ|中古アパートは「価格」より「初期対応力」が成功のカギ

中古アパートは初期費用を抑えてスタートできる反面、
✅ 修繕・空室対策・管理切替などで“手間と予算”が多くかかります。

でも、それを見越した資金計画と準備ができれば、
✅ 高利回り・早期投資回収といった中古ならではのメリットも十分に活かせます。

「安く買ったけど、初期費用で苦しんだ…」とならないように、数字と現場を両方見た準備を整えておきましょう。

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