アパート経営で元を取るには?投資回収年数と黒字化の目安を徹底解説

はじめに|「いくらで回収できるの?」を知らずに買うのは危険

アパート経営を始める上で重要なのが、
✅ 初期投資を何年で回収できるか?
✅ 毎年どれくらいキャッシュが残るのか?
✅ 黒字になるまでの期間はどれくらい?

つまり、“いつ元が取れるのか”を明確にしておくことが、失敗しない投資判断の土台になります。

この記事では、アパート経営における投資回収年数(ROI)や黒字化の目安、元を取るための戦略や注意点までを初心者にもわかりやすく解説します。


1. 「元を取る」とは?定義を整理しよう


視点 内容
投資回収 初期費用を家賃収入(キャッシュフロー)で取り返すまでの年数
黒字化 ローン返済・経費を差し引いた“実質の手残り”がプラスになる状態
最終利益 売却益+家賃収入の累積 − 購入時の投資総額

✅ 「利回り」ではなく、“何年で回収できるか”=回収年数を基準に考えることが大切です。


2. 投資回収年数の計算方法(シンプルにOK)


✅ 回収年数(投資回収期間)= 初期投資 ÷ 年間キャッシュフロー


▶ 例:物件価格2,000万円/諸費用300万円/年間CF90万円

  • 初期投資合計:2,300万円

  • 回収年数:2,300万円 ÷ 90万円 = 約25.5年

✅ 築古・高利回りなら「7〜15年」、新築・安定運用なら「20〜30年」が目安です。


3. 黒字化の目安|月いくら残ればOK?


規模 年間手残り 月あたり手残り 回収年数の目安
小規模(区分・3戸) 30万〜50万円 月3万〜4万円 10〜15年
中規模(6〜10戸) 60万〜120万円 月5万〜10万円 7〜12年
大規模(10戸以上) 150万〜200万円 月15万〜20万円 5〜10年も可能

4. 元を取るための戦略的アプローチ


✅ ① 高利回りエリアを選ぶ

  • 地方・郊外の築古アパートは利回り10〜12%も

  • ただし「空室率」「修繕費」に注意


✅ ② 経費を抑えてキャッシュを残す

  • 管理費・修繕・広告費を見直し

  • 自主管理やDIYも検討対象(省力化バランスに注意)


✅ ③ 長期ローンで返済比率を下げる

  • 20年→30年ローンで月返済を抑え、手残りを厚くする設計に


✅ ④ 節税で税引後CFを最大化する

  • 減価償却・青色申告・専従者給与の活用で帳簿上の利益を圧縮


✅ ⑤ 売却タイミングで出口利益を得る

  • 10年以内に価格が下がりきる前に売却→キャピタルゲインで“逆転黒字”に


5. 回収計画でやってはいけない5つの失敗


落とし穴 解説
修繕費を0円で計算 実際は毎年10万〜30万円は必要
空室率を0%で想定 10%は織り込む/2ヶ月空室も想定すべき
税金の見積もり漏れ 固定資産税・所得税を忘れて“黒字と錯覚”するケース多発
返済比率が高すぎる 手残りが毎月1万円以下 → “回収不能”に
売却前提で利回りを軽視 売れなかった時=長期戦になるのでCFは最優先

まとめ|“何年で元が取れるか?”を把握すれば投資判断が明確になる

アパート経営では、

✅ 利回りだけを見る時代は終わり
✅ 毎年のCFと回収年数のバランスが勝敗を分ける
✅ 築古高利回りなら10年以内、新築安定運用なら20年以内が目安

です。

「いくらで買って、いくら残って、いつ回収できるか?」
この感覚が身につけば、あなたも“投資家としての判断軸”を持てるようになります。

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