はじめに|「審査が通らないと、アパート経営は始まらない」
どんなに良い物件を見つけても、融資(ローン)が通らなければ購入できません。
アパート経営において、**ローン審査の突破は“最初の大きな関門”**です。
しかし、住宅ローンとは審査基準も見られるポイントも異なり、**何が評価されるのか分からない…**と悩む人も多いのではないでしょうか?
この記事では、アパートローン審査の実態と、初心者でも通過率を上げるためのポイント・準備事項をわかりやすく解説します。
1. アパートローンの審査は住宅ローンとは違う
✅ 審査の目的
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住宅ローン:**「借主が返済できるか」**がメイン
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アパートローン:**「物件が稼げるか+借主が返せるか」**の両面審査
つまり、「人」だけでなく「物件」も審査対象になります。
2. 審査に通る人・通らない人の違いとは?
✅ 通りやすい属性の例
項目 | 傾向 |
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年収 | 600万円以上がひとつの目安(地方は400万円台でも可) |
勤続年数 | 3年以上が安心ライン |
雇用形態 | 正社員・公務員は安定性が高く評価されやすい |
信用情報 | 延滞・自己破産歴なし(CICで確認可能) |
自己資金 | 購入価格の1〜2割+諸費用を準備している |
🟢 特に「他社借入なし」「副業の実績あり」はプラス評価になることも。
3. 審査で見られるポイント【金融機関の本音】
✅ ① 物件の収益力(利回り・稼働率)
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実質利回りが6%以上あるか
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現在の入居率が高いか
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築年数や修繕履歴に問題がないか
✅ ② 物件の担保評価(積算評価)
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土地の面積・路線価・接道条件
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建物の構造(RC>木造)、耐用年数
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取引価格と担保価値の差(乖離が大きいと融資額が下がる)
✅ ③ 事業計画書・運営シミュレーション
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キャッシュフロー(収支)が安定しているか
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空室率・修繕費も織り込んでいるか
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書類の完成度で「やる気」「管理能力」もチェックされる
4. 審査に通るための事前準備5つのチェックリスト
✅ ① 信用情報を自分で取り寄せて確認(CIC/JICC)
→ クレカ延滞、スマホ分割の遅れも影響することあり
✅ ② 自己資金を確保(最低でも100万円〜300万円)
→ フルローン希望でも、「出そうと思えば出せる」姿勢は好印象
✅ ③ 副業の収入・確定申告履歴があると加点に
→ 青色申告済み・帳簿が整っていると金融機関から信頼される
✅ ④ 実際の収支シミュレーションを紙で提出できる
→ 管理費・修繕費・空室率などを織り込んだ事業計画が◎
✅ ⑤ 面談対応・書類提出を丁寧かつスピーディーに
→ 応対の丁寧さがそのまま「信頼できる大家像」として評価される
5. 複数の金融機関に相談するのが成功のカギ
同じ条件でも、金融機関によって審査基準や出る融資額はバラバラです。
金融機関 | 特徴 |
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地方銀行 | 地元密着。属性より物件重視な傾向 |
信用金庫 | 中小規模でも親身な対応。築古にも対応可 |
ノンバンク系 | フルローンや柔軟な審査。金利はやや高め |
都市銀行 | 高属性・法人向け。初心者にはややハードル高 |
🟢 一行NGでも諦めず、複数行でヒアリング&比較を。
まとめ|審査は「準備と戦略」で通せる
アパートローンの審査は、運や属性だけでは決まりません。
✅ 自己資金や信用情報の整理
✅ 物件選定と事業計画の精度
✅ 金融機関ごとの特性理解
これらを抑えておけば、初心者でも審査突破の可能性は大きく高まります。
“借りる”から始めるのではなく、“通す戦略”を持って臨みましょう。
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