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はじめに|「経費計上をミスすると、税金で損する」
アパート経営では、家賃収入に対して正しく経費を差し引くことで、所得税・住民税の負担を軽減できます。
しかし、経費の記録漏れや処理ミスがあると、“本来払わなくてよかった税金”を余分に払ってしまうことに。
この記事では、アパート経営において必ず押さえておきたい「必要経費」の代表例と、管理をミスなく続けるためのコツを初心者向けに分かりやすく解説します。
1. 必要経費とは?|アパート運営に「不可避」な支出
✅ 不動産所得の計算式(青色・白色共通)
✅ 必要経費とは?
「家賃収入を得るために必要な支出」であり、事業上避けられない・定期的に発生するコストを指します。
2. アパート経営における代表的な必要経費
経費項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
管理委託費 | 管理会社への委託料(家賃×3〜5%) | 委託契約内容に基づく |
修繕費 | クロス張替え・給湯器交換などの原状回復 | 資本的支出は除く |
火災・地震保険料 | 建物への保険加入料 | 契約期間に応じて按分可 |
税理士報酬 | 確定申告や帳簿作成の外注費 | 領収書・契約書を保管 |
固定資産税・都市計画税 | 年1回課税される地方税 | 納付書の保存必須 |
減価償却費 | 建物・設備の資産価値を年数で分割処理 | 現金支出なしでも経費になる |
広告費(AD) | 空室発生時の仲介手数料など | 家賃の1〜2ヶ月分が相場 |
3. よくある「見落としがちな必要経費」
項目 | 見落とし理由 |
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水道光熱費(共用部) | 電気代が少額なため計上忘れがち |
通信費 | 管理用スマホやWi-Fi、按分すれば経費化可能 |
交通費 | 物件確認・管理会社訪問の交通費は対象 |
会計ソフト利用料 | freee、マネーフォワード等も経費可 |
消耗品費 | 文房具・ファイル・インクなど10万円未満は一括計上可 |
4. 経費管理をミスなく続けるための3つのコツ
✅ コツ①:支出はすべて「目的」と「物件名」をメモする
→ 領収書に「修繕費/〇〇アパート給湯器交換」など用途を記入
→ 記録があるだけで税務調査でもスムーズに説明可能
✅ コツ②:月次でまとめて記帳するルーティンを作る
→ 月末 or 翌月初に「1ヶ月分まとめて入力」がおすすめ
→ 領収書・通帳・クレカ明細を横に並べて処理
✅ コツ③:Excel or クラウド会計で一元管理
ツール | 特徴 |
---|---|
Excel・スプレッドシート | 無料/カスタマイズ自在/小規模経営向き |
クラウド会計(freee等) | 銀行・クレカ連携、自動仕訳、e-Tax対応 |
5. 経費を正しく管理することは「節税の第一歩」
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必要経費をもれなく計上することで課税対象の利益が圧縮される
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現金支出なしの「減価償却費」や「専従者給与」なども活用するとさらに節税効果大
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経費処理の透明性=税務署からの信頼にもつながる
まとめ|“必要経費”を正しく把握すれば、税金も利益も守れる
アパート経営においては、「利益を出す」だけでなく、
「無駄に税金を払わない」ことも同じくらい重要です。
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必要経費の種類を正しく理解し
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記録と証拠をしっかり残し
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月次で地道に管理していく
これが、堅実で安心な不動産経営の基本です。
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