目次
はじめに|「区分と一棟、どちらから始めるべき?」
不動産投資を始めようと考えたとき、
「まずは区分マンション?それとも一棟アパート?」と迷う方は多いはず。
中でも**“一棟アパート経営”は収益性の高さと自由度の広さから注目されている選択肢**です。
この記事では、一棟アパート経営のメリット・デメリット、収益性の特徴、区分マンションとの違い、初心者が始めるステップまでをわかりやすく解説します。
1. 一棟アパートとは?どんな形態なのか
✅ 一棟アパートとは
土地+建物すべてをオーナーが所有し、複数戸をまとめて賃貸経営するスタイル。
構造は主に**木造・軽量鉄骨・RC(鉄筋コンクリート)**など。
✅ 区分マンションとの違い
項目 | 一棟アパート | 区分マンション |
---|---|---|
所有範囲 | 建物全体+土地 | 建物の1室+共用部分の持分 |
管理自由度 | 自主管理・業者委託を選べる | 管理組合主導/自由度が低い |
空室リスク | 複数戸で分散される | 1室空くと収入ゼロ |
初期費用 | 数百万円〜数千万円 | 数十万〜数百万円 |
利回り傾向 | 高め(8〜12%) | 低め(4〜7%) |
2. 一棟アパート経営のメリット
✅ メリット①:利回りが高い
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戸数が多いため、家賃収入が分散しやすく、利回りが出しやすい
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築古物件なら表面利回り10%超も珍しくない
✅ メリット②:経営・管理の自由度が高い
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自分で管理会社を選べる/自主管理も可
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リフォーム・設備投資の判断も自分でできる
✅ メリット③:規模のメリットが働く(スケールメリット)
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1室ごとの修繕・リフォーム費が割安
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税理士費用・管理コストも戸数が多いほど効率化しやすい
✅ メリット④:減価償却が取りやすく節税に有利
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築年数が進んだ物件は短期間で大きな減価償却が可能=所得圧縮
3. 一棟アパート経営のデメリット・リスク
❌ 初期費用が高い(数百万〜数千万円)
→ 頭金+諸費用+運転資金で500万円〜1,000万円以上が必要なケースも
❌ 空室や修繕が重なるとリスクが大きい
→ 5部屋中2部屋が空室など、“部分的なダメージ”でも全体に影響
❌ 融資ハードルが上がる(個人信用+物件評価の両方)
→ 属性・自己資金・収支計画の3点が審査のカギ
4. 一棟アパートの収益構造とシミュレーション
項目 | 内容 | 例(6戸×月5.5万円) |
---|---|---|
年間家賃収入 | 月33万円 × 12ヶ月 | 396万円 |
経費 | 管理・修繕・広告・税金等 | 約120万円(経費率30%) |
利息・元本返済 | 年間返済180万円 | 手残り約96万円(税引前) |
減価償却 | 築20年 木造/22年償却 | 年60〜80万円 → 所得圧縮可 |
🟢 実質利回りで5〜7%あれば、キャッシュフロー黒字で安定運営しやすい水準です。
5. 一棟アパートを始めるまでのステップ
✅ ステップ①:資金計画と融資相談(地銀・信金・ノンバンクなど)
✅ ステップ②:物件調査(利回り・空室率・修繕履歴・管理状態)
✅ ステップ③:収支シミュレーション(最悪ケースも計算)
✅ ステップ④:管理体制の整備(委託 or 自主管理)
✅ ステップ⑤:確定申告・帳簿付け(freee・MFなど活用)
まとめ|一棟アパートは「自由と責任のバランス」が鍵
一棟アパート経営は、区分マンションと比べて、
✅ 高利回り
✅ 経営の自由度
✅ 節税や拡大の柔軟性
という大きな魅力があります。
ただしその分、
❗ 初期費用の高さ
❗ 空室・修繕などの管理負担
❗ 融資・出口戦略の重要性
といった**“オーナーとしての責任”**も求められます。
正しい知識と準備で、“一棟目”を成功させましょう。
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