目次
はじめに|「固定資産税っていくらかかるの?」を曖昧にしない
アパート経営で意外と大きなコストになるのが固定資産税です。
「どれくらい払うのか分からない」「いつ・どう払うの?」「経費になるの?」といった疑問は、初心者大家さんにとって非常に重要なテーマ。
この記事では、アパート経営における固定資産税の仕組み・税額の目安・経費計上方法・節税ポイントまでを徹底解説します。
1. 固定資産税とは?不動産を持っているだけでかかる税金
税名 | 説明 |
---|---|
固定資産税 | 土地・建物に対して毎年課税される税金 |
都市計画税 | 都市計画区域内の物件に追加でかかる税(原則0.3%) |
✅ 課税対象:
-
1月1日時点で登記されている土地・建物の所有者
-
アパートを所有していれば、空室でも必ず課税される
2. 税額の計算方法と目安
✅ 基本計算式:
種類 | 課税標準の概要 |
---|---|
建物 | 評価額(新築価格 × 減価補正)/築年数で毎年減額される |
土地 | 公示地価や路線価をもとに市町村が評価 |
✅ 実際の目安(年間)
物件タイプ | 税額目安(年間) |
---|---|
木造アパート(築20年・6戸) | 10万〜20万円程度 |
鉄骨・RC(新築・10戸) | 20万〜40万円程度 |
都心RC一棟 | 50万円〜100万円以上もあり得る |
✅ 建物よりも土地の評価が高いエリアでは、税額が大きくなりやすいです。
3. 納税スケジュールと支払い方法
時期 | 内容 |
---|---|
4月〜6月 | 市町村から納税通知書が届く |
5月〜翌年2月 | 年4回に分けて納付(分割も可) |
支払方法 | コンビニ・口座振替・電子納税(eLTaxなど)も対応可 |
4. 固定資産税は経費になる?→ もちろんOK!
✅ 計上方法
-
年間の支払額を「租税公課」として経費計上
-
分割払いでも“年額ベース”で記録すればOK
✅ 節税ポイント
-
アパート用途なら住宅用地の軽減措置が使える場合あり
→ 小規模住宅用地(200㎡以下):評価額 × 1/6
→ 一般住宅用地(200㎡超):評価額 × 1/3
✅ 自宅併用や駐車場部分など、土地の使い方によって控除率が変わるため、登記内容と活用用途を見直すことも効果的です。
5. 固定資産税の節税に役立つ考え方
節税策 | 解説 |
---|---|
法人化 | 赤字との相殺/損金処理で税率の最適化 |
減価償却との組み合わせ | 課税所得を抑えて、全体の税金負担を軽減 |
更地売却との比較 | 解体すると「住宅用地軽減」がなくなり税額が6倍になることも! |
✅ “売却や解体の前に”固定資産税の増加リスクを確認しておきましょう。
まとめ|固定資産税は「静かな経費」。だからこそ見落とさない
固定資産税は、
✅ 空室でも毎年必ず発生し
✅ 金額が大きく
✅ 支払時期が集中(春~初夏)する
という“静かな経費”です。
だからこそ、
-
納税スケジュールを把握し
-
毎月分割で積立管理し
-
経費計上で節税効果をしっかり得る
この対応が、キャッシュフローの安定と税務リスク回避につながります。
コメント