MENU

金利上昇時のアパート経営リスクとは?シミュレーションと対策を解説

目次

はじめに|「金利が上がったら…」を他人事にしないために

2024年以降、日銀の政策修正などにより金利上昇の可能性が現実味を帯びてきました。
アパートローンの多くは変動金利であるため、金利上昇=返済額増加=キャッシュフロー悪化に直結します。

この記事では、金利上昇によってアパート経営にどんな影響が出るのか、実際のシミュレーションと、取るべき5つの対策を解説します。


1. 金利上昇で何が起こる?3つの主要リスク


リスク 内容
① 返済額が増える 毎月のローン返済額が増加 → キャッシュフロー圧迫
② 購入・売却時の融資条件が悪化 新規購入のハードルUP/買主の融資が通りにくくなり“売れにくく”なる
③ 資産評価・拡大戦略に悪影響 DCR(返済余裕率)が悪化し、追加融資が受けにくくなる

2. 金利上昇シミュレーション|どれくらい返済が増える?


▶ 変動金利:1.5% → 3.0%になった場合

借入額 返済期間 月返済(1.5%) 月返済(3.0%) 増加額
3,000万円 20年 約144,000円 約166,000円 約22,000円/月
5,000万円 30年 約173,000円 約211,000円 約38,000円/月

✅ 年間で20〜40万円以上の返済増に → これがCFの赤字転落ラインにもなり得ます。


3. 金利上昇リスクに弱いアパートの特徴


特徴 説明
フルローン/返済比率が高い 家賃収入の70%以上がローン返済に消える設計は危険
変動金利のみで借りている 金利上昇がそのまま返済額に直撃する
キャッシュフローに余裕がない 空室・修繕でのマイナスが出たら“破綻一直線”
築古・家賃下落中の物件 収入が減る中で支出だけが増える構造に

4. 金利上昇に備える5つの具体的対策


✅ ① 固定金利への借り換えを検討する

  • 変動→固定へ切り替えで“将来の返済額を確定”

  • 金利が上がる前に“固定化して安心”も戦略のひとつ


✅ ② 月のキャッシュフローを強化する

  • 家賃の見直し・空室改善・AD最適化で“手残りを増やす”

  • 経費削減(管理費・修繕費の見直し)も合わせて実施


✅ ③ 修繕積立と運転資金を確保する

  • 月1〜2万円でも積立しておけば、“金利上昇+突発支出”に耐えられる

  • クッション資金を持つ=倒れない経営の秘訣


✅ ④ 返済期間の見直し・リスケ交渉も選択肢に

  • 金融機関に「期間延長」や「元金据置」相談可能(誠実な姿勢が大事)

  • リスケは“早めに相談するほど選択肢が広い”


✅ ⑤ 保有資産の組み換えも視野に入れる

  • 金利負担の大きい物件を売却し、CFの良い物件に組み替える

  • 売却益+次の投資で“金利リスクの低いポートフォリオ”へ


まとめ|「金利が上がってから考える」では手遅れになる

金利は自分でコントロールできません。
だからこそ、

✅ 上がる前に準備する
✅ 上がっても耐えられる設計にする
✅ 上がったら切り替える行動をする

これが、金利上昇局面におけるアパート経営者としてのリスク対応です。

「いざ上がったらどうなるか?」を今のうちに試算しておきましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次