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サブリース契約の落とし穴|アパート経営での失敗例と安全な対策法

目次

はじめに|「サブリースなら安心」は本当か?

「空室保証があるから安心ですよ」
「すべてお任せで不労所得が得られます」

不動産会社からこんな説明を受けて、サブリース契約(家賃保証契約)に惹かれた方も多いのではないでしょうか。

しかし、近年はサブリースによるトラブルや失敗事例が急増しており、国も注意喚起を行っている状況です。

本記事では、アパート経営におけるサブリースの仕組みと失敗例、安全に活用するための対策法をわかりやすく解説します。


1. サブリースとは?仕組みとメリット

まずは基本を整理しましょう。

▶ サブリースの仕組み(転貸借契約)

  • 不動産会社が一括で物件を借り上げ

  • オーナーには固定の家賃が支払われる

  • 入居者の募集・対応はすべてサブリース会社が実施

✅ メリット

  • 空室でも一定の家賃収入が保証される

  • 管理・クレーム対応などの手間が大幅に削減

  • 初心者でも「とりあえず始めやすい」安心感がある

しかし、ここに大きな落とし穴が潜んでいるのです。


2. よくあるサブリースの失敗例3選


失敗例①:契約後すぐに家賃減額された

「新築時は10万円保証だったのに、2年後に“周辺相場が下がった”として8万円に…」

サブリース契約には、オーナー側が同意しなくても家賃が減額される特約が含まれていることが多く、事前説明があっても内容を理解せず契約してしまう人も多いです。


失敗例②:途中解約したら高額な違約金を請求された

「家賃が下がり続けて辞めたいと伝えたら、残り8年分の違約金を請求された…」

サブリース契約は数年〜30年の長期契約が一般的で、中途解約が制限されることが多いです。


失敗例③:入居者トラブルを放置され、物件の評判が悪化

「“管理はお任せ”のはずだったのに、騒音・ゴミ放置などの対応がずさんで空室が続出」

サブリース会社の中には、管理対応を最低限にとどめて経費削減しているケースも。
表面的な「空室リスク回避」が裏目に出ることもあります。


3. サブリース契約のリスクと注意点

リスク 内容
家賃減額 オーナーの同意なく一方的に減額されることがある
中途解約の制限 契約期間中は解約できず、違約金が発生する場合あり
瑕疵担保責任の所在 入居者対応がサブリース会社経由で曖昧になりがち
倒産リスク サブリース会社が倒産して家賃が未払いになるケースも

4. 安全にサブリースを活用するための5つの対策法


対策①:契約内容を「書面で」確認する

特に確認すべきは以下の3点:

  • 家賃減額の条件と頻度

  • 中途解約のルールと違約金

  • 原状回復や修繕の費用負担の範囲


対策②:複数のサブリース会社を比較する

家賃保証率・契約条件・実績を比較し、透明性の高い会社を選びましょう。


対策③:物件購入前に「サブリース前提」を疑う

売買仲介とサブリース業者が同一グループのケースは要注意。
利回りを“保証”して物件価格を吊り上げている可能性も。


対策④:契約書は必ず第三者にチェックしてもらう

不動産に強い弁護士や宅建士に事前相談すると安心です。


対策⑤:サブリースに頼らない物件選定力をつける

最終的には「サブリースがなくても自力で運営できる」物件を選べるようになりましょう。


まとめ|“おまかせ経営”には、思わぬ落とし穴がある

サブリースは一見、初心者に優しい仕組みに見えます。
しかしその裏には、家賃減額・拘束・契約トラブルといった大きなリスクが潜んでいます。

大切なのは、「何も考えなくても儲かる」ではなく、
「仕組みを理解したうえでリスクを制御する」こと。

サブリース契約を検討するなら、メリットとリスクを天秤にかけた冷静な判断が不可欠です。

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