目次
はじめに:物件価格の“裏側”を見抜く力
「この物件、安いの?高いの?割安なの?」
区分マンション投資で最大の判断ポイントのひとつが、価格が“妥当かどうか”の見極めです。
この記事では、価格を判断するための3つの視点
- 相場価格の見方
- 価格推移の捉え方
- 積算評価の読み方
について、初心者にもわかりやすく解説します。
相場価格の見方
相場の確認方法
方法 | ポイント |
---|---|
SUUMO・HOME’S・楽待など | 同じ築年・広さ・駅距離で比較する |
成約事例サイト(REINS等) | 実際に売買が成立した価格をチェック |
地価公示・路線価 | 土地価格の参考(あくまで目安) |
→ できるだけ同じ建物内の直近の取引事例があると精度が高いです。
価格推移の読み方
マンション価格は上昇傾向?
- 都心部では2013年以降、一貫して上昇傾向
- 地方でも新築価格の上昇に伴い、中古価格もじわじわ上昇
- 築20年前後の区分マンションは価格が安定しやすい
【図解予定】価格推移と築年数の関係
積算評価とは?(金融機関が見る“担保価値”)
積算評価とは、その不動産がいくらの価値があるかを土地・建物で評価する方法です。
金融機関が融資額を決める際に重視します。
積算評価の計算方法
積算評価額 = 建物価格 + 土地価格
建物価格 = 再調達価格 × 残存年数 ÷ 耐用年数
(例:RC造、再調達単価20万円/㎡)
土地価格 = 路線価 × 土地持分面積
【図解予定】積算評価の構成要素と計算式
実勢価格と積算評価の違い
比較項目 | 実勢価格 | 積算評価 |
---|---|---|
意味 | 市場で実際に売買される価格 | 銀行が担保として見積もる価格 |
評価基準 | 取引事例、需要・供給 | 建物構造・築年数・土地 |
金融機関の対応 | 実勢<積算なら◎ | 積算<実勢だと融資額が減る可能性あり |
固定資産税評価額との関係
- 毎年届く納税通知書に記載されている評価額
- 積算評価より低いことが多く、「節税上の価値」に使われる
- 相続税評価額の目安としても活用される
物件評価で気をつけるポイント
- 価格が“相場より安い”には理由がある
→ 見えない修繕リスク、告知事項、管理組合トラブルなど - 積算評価が低すぎると融資が通らない
→ 銀行は「融資額=積算評価の7〜9割」で判断することも - 売却時に“相場とかけ離れた価格”では売れない
まとめ:価格評価は「出口戦略」に直結する
物件の価格を見極める力は、「買って終わり」ではなく、
売るときの価格・融資可能額・税金対策など、すべてに影響します。
初心者大家でも数字の裏側を読み取れるようになれば、
“失敗しない買い物”ができるようになります。
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