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はじめに:火災保険、ちゃんと選んでいますか?
区分マンションを購入した後、「とりあえず勧められた保険に加入した」という方も多いのではないでしょうか?
しかし、火災保険は物件の立地・構造・用途によって内容も金額も大きく変わるため、
きちんと選ぶかどうかで“万が一”のときの備えがまったく違ってきます。
この記事では、区分マンションオーナーが知っておくべき火災保険の基礎知識から、保険料の相場、選ぶときの注意点までわかりやすく解説します。
区分マンションで火災保険は必須?
必須ではありません(法律上は)
ですが、以下の理由から**事実上「必須」**といえます。
- 住宅ローンを利用する場合、金融機関から加入を求められる
- 自然災害や漏水事故が起きた際の補償
- 貸し出している場合、入居者からの損害賠償請求リスクに備える
火災保険でカバーされる主なリスク
リスク内容 | 補償の有無(要確認) |
---|---|
火災 | 基本補償 |
落雷・爆発 | 基本補償 |
風災・雹災・雪災 | 加入時にオプション選択が必要な場合も |
水漏れ | 管理会社・入居者との兼ね合いあり |
地震 | 火災保険とは別に「地震保険」の加入が必要 |
火災保険の保険料相場(2025年時点)
構造/地域 | 保険期間 | 保険料の目安(30㎡〜50㎡) |
---|---|---|
鉄筋コンクリート(RC)/都市部 | 10年一括 | 約15,000〜30,000円程度 |
同上 | 年払い | 約2,000〜4,000円/年 |
地震保険(オプション) | 5年一括 | 火災保険の30〜50%が目安 |
※あくまで目安。加入内容や物件によって異なります。
補償金額の考え方:再調達価額が基本
「火災保険って、どれくらいの金額を設定すればいいの?」
→ 原則「再調達価額(再建築するのに必要な金額)」で設定します。
例)築20年の区分マンション(建物評価額:800万円)
→ 保険金額:600〜800万円で設定が一般的
オーナー向け火災保険でチェックすべきポイント
- 借家人賠償責任保険が付いているか? → 入居者が火を出して部屋を損傷した場合、補償を受けられる
- 個人賠償責任保険とのセットか? → 水漏れ等で他の部屋に損害が出た場合に対応できる
- 地震保険の必要性 → 価格が高くなりがちなので、築年数・エリアで判断
- 免責金額の確認 → 自己負担額がある契約内容になっていないかチェック
節約したい人向けの火災保険の選び方
- インターネット型の火災保険を活用(ソニー損保・セゾンなど)
- 短期契約ではなく長期一括契約にする(10年契約など)
- 不要な特約は外す(家財補償など)
よくある質問Q&A
Q. 管理組合がかけている保険があるけど、個人でも必要?
→ 管理組合の保険は「共用部分」のみ。専有部分(自分の部屋)に関しては個人で加入が必要です。
Q. 賃貸に出している場合、入居者の保険だけでいい?
→ 入居者側は「借家人賠償責任」が中心。オーナー側も火災保険は必要です。
まとめ
火災保険は、オーナーの資産を守る「最後の砦」です。
見直すことで、年間数千円の節約も可能ですし、事故発生時の安心感がまったく違います。
選び方を理解して、最適なコストと補償のバランスを見つけていきましょう!
次の記事では、管理会社や修繕、サブリースなど区分マンション管理の実態について解説していきます!
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