「この物件、買ってもちゃんと利益出るのかな?」
不動産投資をはじめるうえで最初にすべきことは、キャッシュフローのシミュレーションです。
表面利回りが高くても、実際に毎月赤字になるようでは意味がありません。
本記事では、初心者でも簡単にできるキャッシュフローのシミュレーション方法を、具体的な例と一緒にわかりやすく解説します。
目次
キャッシュフローをシミュレーションする目的
投資用不動産を購入する前に、必ず「毎月いくら残るのか」を確認しておく必要があります。
理由はシンプルです。
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黒字か赤字かがはっきり分かる
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思わぬ支出(空室・修繕など)も見込める
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銀行への提出資料としても活用できる
投資判断の「根拠」として、キャッシュフローの見える化は欠かせません。
シミュレーションに必要な項目一覧
シミュレーションをするには、以下の項目を入力していきます👇
✅ 基本のシミュレーション項目(すべて月額換算)
分類 | 項目 | 説明 |
---|---|---|
収入 | 家賃収入 | 満室時の想定家賃。空室率を反映するのが重要。 |
支出 | ローン返済 | 元利均等 or 元金均等で金額は異なる。 |
支出 | 管理費・共益費 | 管理会社に委託する場合の費用。 |
支出 | 修繕積立費 | 毎月積み立てる維持費用。 |
支出 | 固定資産税・火災保険 | 年間の税・保険料を12で割って月額換算。 |
支出 | 空室損 | 空室率を見込んで収入の一部をマイナスに。 |
【例】キャッシュフローシミュレーションのサンプル
では、実際に数字を入れてシミュレーションしてみましょう。
📌 事例:都内ワンルームマンション(ローンあり)
項目 | 金額(円/月) |
---|---|
家賃収入 | 80,000円 |
ローン返済 | -45,000円 |
管理費・修繕 | -8,000円 |
税金・保険 | -5,000円 |
空室リスク(10%) | -8,000円 |
👉 月間キャッシュフロー:
80,000 − 45,000 − 8,000 − 5,000 − 8,000 = 14,000円(黒字)
📌 事例:地方の戸建て(現金購入・自主管理)
項目 | 金額(円/月) |
---|---|
家賃収入 | 50,000円 |
ローン返済 | 0円 |
管理費・修繕 | 0円 |
税金・保険 | -4,000円 |
空室リスク(年1ヶ月) | -4,200円(月換算) |
👉 月間キャッシュフロー:
50,000 − 4,000 − 4,200 = 41,800円(黒字)
シミュレーション時の注意点3つ
① 空室率を反映する
満室想定は危険です。年間1ヶ月程度(約8%)の空室を見込むのが現実的。
② 年払い項目は月額に変換
固定資産税・保険などは「年間費用÷12ヶ月」で月額に直して計上。
③ 修繕費は積立想定で考える
毎年一定でなく、数年に1度まとまってかかるので、毎月1万円積立想定などが安心です。
まとめ|まずは1件、数字を入れてみよう
キャッシュフローのシミュレーションは、難しそうに見えて、やってみるとシンプルです。
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自分の物件が「毎月いくら残るのか」を見える化
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赤字になる可能性を早めにチェック
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複数物件の比較にも使える
まずは、気になっている物件1件で構いません。
今日から、シミュレーションの第一歩を踏み出してみましょう。
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