「利回りは高いのに、お金が残らない…?」その理由は“キャッシュフロー”にある
不動産投資を始めたばかりの方から、よくこんな声を聞きます。
「利回りは良いはずなのに、なぜか毎月お金が残らない…」
「赤字ではないけど、思ったより苦しい…」
その原因の多くが、「キャッシュフロー(Cash Flow)」の考え方をしっかり理解していないことにあります。
この記事では、不動産投資におけるキャッシュフローとは何か?なぜ大切なのか?どう計算するのか?を初心者にもやさしく、図解的に解説します。
キャッシュフローとは?不動産投資における意味と定義
キャッシュフローとは、収入から支出を差し引いた「手元に残るお金」のこと。
不動産投資においては、特に「月ごと」や「年ごと」での実際に動く現金の増減を意味します。
✅ 不動産投資における基本のキャッシュフロー計算式:
コピーする編集するキャッシュフロー = 家賃収入 -(運営費用 + ローン返済額)
例:
- 月の家賃収入:80,000円
- 管理費・固定資産税など運営費用:15,000円
- ローン返済額(元利均等):50,000円
→ キャッシュフローは 15,000円
この「15,000円」が毎月投資家の手元に残るお金になります。
キャッシュフローが重要な理由
利回り(%)ばかりに目がいきがちですが、実際に投資の成功・失敗を分けるのはキャッシュフローです。
✅ なぜ重要なのか?
- 毎月の生活資金になる(FIREを目指す人には必須)
- 突発的な修繕費や空室リスクに備える資金になる
- キャッシュが回らないと、投資が“止まる”危険性がある
特に初心者のうちは、「キャッシュフローが黒字であること」が最低条件といっても過言ではありません。
キャッシュフローを構成する「収入」と「支出」の中身
【収入に含まれるもの】
- 月々の家賃収入
- 駐車場や倉庫など副収入
- 礼金・更新料(年ベースで均す)
【支出に含まれるもの】
- ローン返済(元金+利息)
- 管理費・修繕費
- 固定資産税・都市計画税
- 火災保険・地震保険
- 空室期間を見込んだ予備費
- 賃貸管理会社への手数料
キャッシュフローを最大化する5つのコツ
- 物件価格を抑える(築古や地方物件を活用)
- 融資条件を見直す(金利・返済期間)
- 運営コストを下げる(自主管理、リフォームの工夫)
- 賃料設定を最適化する(エリア相場を正確に把握)
- 空室対策を徹底する(リフォーム+広告戦略)
注意!キャッシュフローと税引き後利益は別物
キャッシュフローは**「現金の動き」**ですが、会計上の利益とは異なります。
例えば「減価償却費」は帳簿上の経費になりますが、現金の支出はありません。
そのため、キャッシュフローが黒字でも、税金が発生することがあります。
この点は特に初年度の確定申告で注意が必要です。
まとめ|キャッシュフローを制する者が、不動産投資を制す
不動産投資における「キャッシュフロー」は、まさに“血液”のような存在。
収支だけでなく、将来の拡大戦略・安定経営の土台にもなります。
初心者の方は、物件を選ぶとき・融資を組むとき・修繕費を見積もるとき…
すべてにおいて「キャッシュフローはどうなるか?」を考える癖をつけていきましょう。
✅ シミュレーションが不安な方には、「キャッシュフロー自動計算ツール」や「月次収支テンプレート」も活用すると便利です。
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